フルキャスト、フルスタ命名権を返上へ
人材派遣大手のフルキャストが港湾業務に違法な派遣を繰り返したとして、厚生労働省から事業停止命令を受けた問題で、同社が宮城県に対し、県営宮城球場のネーミングライツ(命名権)契約の解消を申し出ていたことが明らかになった。県は申し出を受け、9月上旬にも契約解消を最終判断する。
フルキャストの執行役員が30日に宮城県教育委員会に申し入れた。同社は「フルキャストスタジアム宮城」を案内する道路標識の書き換えなど、契約解消に伴う公費を負担する意向も伝えた。教育委員会は近く、フルキャストの担当者とあらためて面会し、契約解消の時期や条件を聴く。その上で、県広告審査委員会を開き契約解消の是非を決める。解消が妥当と判断すれば、知事の意向を確認した上で県教育長が決定する。
契約には「社会的信用が失墜したと認められる場合」について、県が契約を解除できる条項がある。県教育委員会によると、契約解消に伴う費用は球場のロゴマーク看板の撤去なども含め約4,000万円と見積もっている。