ダルに白星献上！ 祝福ムードに花を添える

　東北楽天は投打がかみ合わず連敗を喫した。
先発の山村宏樹は、1,2回を3者凡退と上々の立ち上がりを見せたが、3回に死球をきっかけにリズムを崩し、工藤隆人、稲葉篤紀の適時打で2失点。さらに4回、高橋信二の本塁打などで2点を奪われた。打線は8回に日本ハム先発のダルビッシュ有をとらえ、草野大輔、関川浩一、渡辺直人の連打などで2点を返したが、及ばなかった。

●日本ハム−楽天16回戦（日本ハム10勝6敗、18時1分、札幌ドーム、35,087人）
東北楽天：０００ ０００ ０２０　２
日本ハム：００２ ２００ ００×　４
▽勝：ダルビッシュ（19試合10勝4敗）
▽Ｓ：マイケル中村（38試合1勝23Ｓ）
▽敗：山村（16試合4勝2敗）
▽本塁打：高橋7号

　私生活でも輝きを放つ日本ハムのエース・ダルビッシュの勇姿を一目見ようと、3万5,087人のファンが詰め掛けた札幌ドーム。楽天は終盤の反撃も遅きに失し、「悪役」になり損ねた。
先発山村は2回まで快調だったが、3回の先頭田中賢介への死球でペースを乱す。犠打と盗塁でかき回された揚げ句、工藤の投手強襲安打などで2失点。「この打者を打ち取れなかったのが悔しい」。4回にも2点を奪われ、野村克也監督がもくろんだ「"1-0"か"2-1"」での勝利は立ち消えた。
0-4の8回、打線が意地を見せる。無死二、三塁から渡辺直が「センター方向を意識した」と右前適時打。ダルビッシュをマウンドから引きずり降ろしたまではよかったが、2点目を挙げてなお2死一塁、打者山崎武司という1発が出れば同点の場面で代走高波文一が一塁けん制死。監督も「信じられな〜い」とがっくりだった。
　10勝目を挙げたダルビッシュは試合後のインタビューで、交際中のサエコさんとの結婚を宣言。ファンの祝福を受けた。ヒーローの引き立て役となった楽天からすれば「まずはおめでとう」といったところか。本拠地に戻って出直しだ。