Hello★Durian 〜ハロー★ドリアン〜

秋田在住で鉄道・バス・アイドル・プロ野球・プロレスを愛する多趣味な男がお送りいたします(笑)マニアックなお話から時事問題まで幅広く取り扱っています。

楽天39勝目! 牧野は10年ぶり勝利

左から山粼選手・野村監督・憲史選手

楽天 6-3 ソフトバンク(3日13時、フルスタ宮城

 大きく傾いた西日が、ノムさんの笑顔を優しく照らした。今季39度目の歓喜のハイタッチ。「赤飯を炊くような心境じゃないけど…。パーッといくか、国分町。ビールかけしようか。」
118試合目にして、ようやく初年度の勝ち数を超えた。

 4失策に13残塁。決してほめられない試合内容も、先発の牧野塁が踏ん張った。かつての150キロ超の剛球を捨て、緩急をつけた投球で、ソフトバンク打線を6回2失点。今季途中、阪神からトレード移籍した右腕にとって、先発白星はオリックス時代のプロ初勝利だった96年5月26日の近鉄戦(藤井寺球場)以来、実に10年ぶりのことだ。
"野村再生工場"の下、輝きを取り戻した牧野は試合終了と同時に、指揮官に握手を求めた。

 険しい道のりだった。白星が計算できた岩隈久志セドリック・バワーズは故障で出遅れ。絶対的に劣る戦力に野村監督は「38勝できるかな?」と何度も嘆いた。それでも、自らが提唱する「弱者の戦略」をナインに訴え続けた結果、チーム防御率は1点以上も下がり、野手では牧田明久塩川達也ら昨年は日の目を見なかった若手が台頭。苦しみながら、楽天が2年目の進化の跡を確実に残していった。

 節目の勝利も、余韻に浸ったのは一瞬だった。ノムさんは「プレーオフ進出を決めたら、赤飯を炊こうや」と前を向いた。希望にあふれた未来だけを信じて、野村楽天は走り続ける。